最近テンポ良く(・・いや飛びすぎか)話が進んでる気がするお

b0142778_14434656.jpg




ダガピッツアの死後、ケナー、ボールド、トップ、ピィフウルの4人はパイロットとして戦って行く事になった。

最初は慣れず、敵の前に倒れる事もあった4人だが、次第に腕を上げこの辺りの帝国軍を圧倒するほどになった。

ケナーももちろん戦わなければならなかった。
防衛のつもりでも敵を倒してしまう。
仕方の無い事ではあるが、それを仕方ないで片付けて良いのだろうか。
ケナーは悩んでいた。


トップはどんなに戦闘を経験しても、食いしん坊のままだった。
いつ死ぬやも判らない同僚達に、少しでも美味しいものを食べて欲しいと様々な料理もしていた。
しかしそんなトップも戦う事に疑問を覚え、死を恐れていた。


ボールドはクールに振舞っていたが、戦う事に一番罪を覚えていたのは彼かもしれない。
ボールドは4人の中で最も多く敵を撃墜していた。
最初は故郷を襲撃された恨みにしたがって戦っていたが、それだけではもたなかった。

彼の頭の中にはゾムエイルが出入りするようになった。
しかしボールドはその事を、ケナーに秘密にしていた。


”代々リムーは二人の相棒をつけていた”
ゾムエイルが言った。

”「ああ、リムーってケナーの事だろ」”

”貴様は身を徹して壁とならなければいけない”


”「言われなくとも」”
ボールドは密かに、ケナーを守ろうと決めていた。



ピィフウルは謎が多い女性だった。
普段は大人しく、ケナーに対しても受身だった彼女は、戦闘になれば次々に敵機を撃墜していった。
すでに迷いは捨てているのか。




時は過ぎ、この辺りに駐屯していた帝国の勢力は減っていた。
次の出撃以降、敵のアームヘッド・ブートンを見ることは無いだろう。


「4人には今回、待ち伏せ作戦をしてもらう。
敵の駐屯軍はもう少ない。巨大な岩山に隠れ、深夜に攻撃すれば上手くいく」
研究員は言った。

4人はそれぞれの思いを胸にコクピットへ向かう。


「1号機、トップ・ウスコ行きまっす!」
「2号機、ボールド出ます!」
「3号機、ピィフウル・フラグーン 出撃します」
「メトロノーム、ケナー・ポマレリ出ます!」


彼らは荒野にたたずむ岩山へと消えて行った。


陽は沈み始めていた。

「準備は良いか?ケナー、トップ、ピィフウル」
ボールドが回線で聞く。

「良好っすよ」

「大丈夫だわ」


「ちょっとすみません、一度に全員で行っては厄介な事になります。
ずらして行って波状攻撃はどうでしょう」
ピィフウルが言った。


「そうだな・・・トップ、先に行って来てくれ」
ボールドはその作戦で行く事にした。

「行くっすよ・・・!合図したら来てくだせぇ」
トップ機は敵陣に飛び込んだ。 


「ピィフウル、調子はどう?私は緊張してるわ」
ケナーが聞いた。

「ええ、私も。本当は震えが止まらないわ」
ピィフウルは答えた。


「俺の場合は武者震いって奴だな」
ボールドはそういった後トップの方を覗いた。やはり親友が心配らしい。


しばらくして通信が入る。
「今がチャンスッすよ!」
トップからだ。

「私が行きます」
答えたのはピィフウルだった。



残りのケナーとボールドの機体は岩山の影で待っていた。

「なあ、ケナー」

「何?ボールド」

「ケナーに言っておきたい事があったんだけど・・・」

「言って、そろそろお呼びがかかるわ」

「やっぱいいや」
ボールドはあきらめた。

「言い辛い事なら、ゾムエイルを通して伝えてくれれば・・・」
ケナーは言った。


「ゾムエイル?もう知ってたのかい?」
ボールドは何やら驚いた様子。

「ボールドより前にね・・・ところで言いたいことって?」

会話は途切れた。

岩山に敵の弾が着弾したのだ。すでに気づかれている。

「話は後、こうなりゃ行くぞ!」

ケナーとボールドは二手に別れ、敵陣に向かった。



b0142778_15404860.jpg

トップはすでに派手に暴れていた。
この戦いを終えれば、しばらくは戦わなくて済む。

「美味しいモンを食べるためなら、手段は選ばないっす!」



b0142778_15425741.jpg

ボールドは離れた場所の数体のブートンの集中放火を受けたが、
プライマ・バリアーによって逆にしとめた。

「なかなか使えるバリアーだな・・・」


b0142778_1544258.jpg

ピィフウルは少し離れた場所で戦っていた。
背中のプライマバリアーが作動し、敵の攻撃を跳ね返す。



ケナーのメトロノームは、暗闇の中を飛び回っていた。
ブートンからの攻撃をかわし、着地し牽制する。

しかし敵も必死、二体は接近戦を始めた。

ブートンは非常に軽量化されているため、メトロノームよりもずっと素早く攻撃してくる。


ホズピタスの声が聞こえた。
”右腕で撃て”

”「待って、右腕の武器は剣だわ」”

”可能な事だ”

ケナーはいつもと違う操作をした。

b0142778_15465071.jpg


すると爪状に変形した剣にエネルギーが装填され、レーザーが放出した。
レーザーはブートンの装甲を切り裂き、深い穴を作った。


ケナーの視界に一体のブートンが映った。
ピィフウルの機体の後ろに忍び寄ろうとしている。

襲い掛かろうとしたブートンをメトロノームは止めた。


b0142778_15572312.jpg

右腕で斬り、左腕で溶かす。
こんなに簡単で良いのかと思うほどだった。

「助かったわ、ケナー」
ピィフウルはそう言うと、また次のブートンへ向かって飛んだ。

「どういたしまして」
そう言っている間に別のブートンが襲い掛かる。


b0142778_1603677.jpg


ケナーはそれを素早く掴むと、無意識のうちにビームをぶっ放した。
集中的なものではなかったので、広く浅くダメージを与えた。

しかしそれでもブートンの武器は形を崩し、使い物にならなそうだった。

メトロノームはブートンを蹴倒し、新たな敵の元へ。


”ケナー 奴だ 近くにデデバリィの気配を感じる”
ホズピタスが言った。

一体どんなアームヘッドがデデバリィなのか?



その頃トップはあることに気づいた。
ピィフウルに通信が繋がらない。まさかやられたのか?
トップは外れた方向に飛び出した。

「おいトップ!どうしたんだ?」
ボールドが聞く。

「ピィフウルさんが危ないっす!俺が助けにいくっす」
トップはそうとだけ言った。

「待てよ!」
ボールドが言ったがトップは離れていった。



トップの機体は岩陰に着陸した。

ピィフウルの3号機が静かに立っていた。

「ピィフウルさん!?」
3号機に近づくトップ。


「ここよ」

別の方向から声が聞こえ、トップ機は振り向いた。


b0142778_16101662.jpg

そこには見たことも無いモノが立っていた。

「誰だお前は!?ピィフウルさんを何処へやったんすか?」
トップが叫ぶ。


「・・・・トップ、あなたは前から・・・いつも私の邪魔ばかりする・・・。ここで終わりよ」


「!?」



b0142778_16125197.jpg


バヂィ!

暗闇を赤い閃光が照らし、トップのエマールを貫く!





その時親友を心配していたボールドに寒気がした。

敵の様子もおかしい事にも気づいた。

「・・・トップ!?」

ボールドはトップが飛んだ方向へと飛んでいった。



b0142778_1618352.jpg

そこで見たのは、黒焦げで動かない1号機と、それをなぶる異形のモノ。

「な・・・・お前がッ!?」

ボールドは怒りに震えた。


b0142778_16193736.jpg


「・・・ボールド。あなたは殺したくないわ。」
異形のモノからの通信。


「その声はピィフウル・・・!?何故そいつに乗っている!?なぜトップを・・・!」


「ピィフウル?・・・・そう名乗っていただけよ。あなたにはわかって欲しかった・・・
私の本当の名を」
ピィフウルは言った。


ボールドはそう言われ、ある最悪の可能性が頭をよぎった。
まさか?そんなはずは無い。

ボールドは頭を冷やそうとした。


「答えは解ったかしら?」
異形のモノに乗ったピィフウルは問う。


「解ってるぞ!お前はトップの敵だッ!」
ボールドは異形のモノに向かい、突進した。

b0142778_16275442.jpg


しかし攻撃は恐るべきスピードで受け止められ、ボールドは返り討ちにあった。


b0142778_16302220.jpg


ボールドの機体のキズは、次第に深くなっていく。
敵の刃が食い込んでいる。


「ボールド・・・私はずっと前から、あなたを愛していたわ・・・。
それなのに、あなたはいつも、ケナー、ケナーって・・・・」
ピィフウルは言った。


ずっと前から?
ボールドの気は狂いそうだった。
コイツと俺、どっちが病気なんだ?
ピィフウルに会ったのは少し前だと思っていた。それより前からピィフウルに会っていたと?
ピィフウル?そんな名前の奴は昔に会った事は無い。ならばこれは偽名?誰の偽名?
誰が名乗っている?
やはり…ヤツしかいない。

ボールドは最初に思った最悪の可能性にたどり着いた。


「答えてボールド。私はあなたを殺したくない。あなたは死にたい?生きたい?
生きたいのなら・・・ケナー・ポマレリを殺して、私に愛してると言いなさい。
さあ、早く・・・私も殺したくはないのよ」


「断る」
ボールドは強く言った。


「なぜ!?死にたいの?そこまでしてケナーを選ぶの!!??」
ピィフウルと名乗る者は取り乱した。



「お前にゃ解らないだろうよ・・・・ハミングッ!!」


「覚えてたのね・・・嬉しいわッ!!」



b0142778_16445917.jpg


再び赤い閃光が放たれる!
ボールドのエマールを貫いた!

「クソ・・・バリアーが・・・・作動しないッ!?」

ボールドはビームを弾き返し敵もろとも道連れにするつもりだった。
だが失敗した。


「ごめん、ケナー・・・・コイツを・・・君に会わせたくなかった・・・止められなかった・・・!!」


ボールドの機体は崩れた。




ブートンが何故か移動していくのを見て、ケナーは味方に何か遭ったのだと気づいた。

”ケナー!!デデバリィはそこだ!!”

ホズピタスに言われ、ケナーのメトロノームは急ぎあの岩陰へ。



そこにはトップとボールドの機体が崩れていた。


「!!?」

ケナーはその向こうにたたずむ悪魔を見た。



b0142778_16532371.jpg



「ケナー・ポマレリ・・・・アンタのせいで、2人は死んだ・・・!」
その声をピィフウルのものだと認識するのに時間は掛からなかった。


「ピィフウル!?・・・あなたがやったの!?・・なぜそんな機体に!?」
ケナーは混乱した。


「まだ気づかない?ピィフウルなんてのは嘘の名前・・・私はあなたのよーく知ってる人・・・・

私はハミング! ハミング・エラテン!!」


ピィフウル ―ハミングはビームのチャージを始めた。




「ハミング・・・・!!?」

ケナーにこれまでの地獄のような記憶が蘇ってくる。
裏切られたショックと混乱で、頭痛と吐き気が襲った。



なぜ彼女はここまで私を追い込む?
それを知るまでに時間はかからなかった。
[PR]

by kozenicle | 2008-12-10 17:21 | デデスト外伝:メトロノーム | Comments(1)

Commented by nitro333 at 2008-12-11 14:57
もしや、ハミングがゴネド族・・・?
今までの嫌がらせの理由が分かったゾ~~~(馬)

<< テンポ18:悪魔    テンポ16:メトロノーム >>